はっぴーらいふ

ラグナロクオンラインのギルメンや自キャラの徒然ストーリーやオリジナル小説など
榊とうるの創作小説ブログ

RO ラグナロクオンラインたまり場小説  今日はカレーの日

俺はせくら
はっぴーらいふのギルドマスターをしている。
銀髪に頭の上で揺れる天使のHBがトレードマークのアークビショップだ
今日は、久々にみんなに手料理でもご馳走しようと倉庫から材料を引っ張り出してメニューに悩んでいた、そこへ一狩り終えたらしいギルドメンバーのさきちゃんが声をかけてきた。
「せくらさん!せくらさん!凄い品数ですねえ!色々ありますけど何かに使うんですか?」
俺が出してた材料を、彼女は興味深そうに見ながら聞いてくる
確かに、一見するとそのままでは何の回復剤にもならないゴミのようなものばかり
たとえば触手とかカニの手とか蛇の抜け殻とかそんなもの……。
「うん、今晩の晩御飯当番俺だからね、久々に焼肉―とかおいしい魚とかじゃなくて手作りしてみようかと思って」
「へええ。これがご飯になるんですねえ、それで今晩のメニュー決まったんですか?」
「それがねえ、何にしようか考えてるんだよ」
「それで材料とにらめっこしてるんですね」
さきちゃんはしばらくして両手をたたいた。
「そうだ!私一度食べてみたいものがあるんですよ!」
わくわくした表情の彼女は
「カレーってせくらさん作れますか?」
「カレー?」
俺はおうむ返しに聞き返しながら、側に重ねておいた料理本をめくる
カレー、カレー…。
あったかな?
そんな料理
しかし10冊にわたる料理本コレクションにもカレーは載っていない
「さきちゃんカレーの作り方乗ってないみたいなんだ」
「簡単ですよ?材料炒めて煮るだけなんです。でも、その材料が手に入らないかなあ」
ううんとうなるさきちゃん
カレーの材料……
俺は思案しながらいくつかの材料をつかんで集めてみる
「例えば、黄ハーブ+赤ハーブ+レッドチリ+赤黄色の香辛料とかでカレー粉できるのかな」
「具はエビとか野菜とかいろいろありますから、シーフードカレーできそうですよね!」
「そうだね!じゃあできるところまで作ってみようか、お米もあるし今夜はカレーライスにしよう」
そうして、ぐつぐつと煮込んでいくと、それなりにカレーぽい香りになってきた
ちょっと味見をしてみれば、まあまあ食べれないことはない
鍋を火からおろして、調味料やハーブで味を調えるも、何かもう一声…何か足りない
「ううん、隠し味にチョコもカカオも入れたしなあ、あと何かピリッとしたものがほしいよね」
「黒コショウ的な何かですよねえ」
二人で頭を悩ませているところに、ギルメンのフェオさんが帰宅
「今晩の晩御飯せくらさんかー、これは期待!って何材料広げてるの?」
「うん、カレーを作ってみようかと思うんだけど料理本に載ってないから完全に創作なんだよね、ハーブ系は入れてみたけどいまいちなにかたりなくて…」
フェオさんにも味見をしてもらうと
うーんとうなった後、彼は荷物袋の中から、何か黒い粉を取り出しパラパラと鍋の中に投入した
「これでぴりっと感出たんじゃね?」
軽く味見をして満足そうに頷くフェオさん
「フェオさん、今入れたのは一体?」
「ん?内緒」
多少不安に思いながらも、味見をすればまあまあおいしくなっていたので
夕食時、みんなが集まったところで温めなおそうと火をつけた
「あっ!せくさん火をつけたらダメだ?!」
フェオさんの静止と俺が鍋を焚火に置いたのはほぼ同時

「え?」
どかーーーーん!!!!


たまり場の中央に焚火を置き、それを中心に集まっていたイグさんもフロウさんもかこちゃんも、全員がカレーまみれという惨劇の中高速詠唱のアークビショップ二人とっさにキリエをかけたさくらちゃんとカプさんは無事だったとか……
「えっと?」
爆発の中心にいた俺が一番イケメンになってたわけだけど意味が分からない。
「あー、言っとけばよかったなあ」
「フェオさん、まさかさっき入れたのって」
なんとなく被害が少なかったフェオさんとさきちゃん
「うん、黒色火薬入れてみたんだ。少量なら死ぬことはないしピリリ感もでてたっしょ?」
その後、巻き散らかったべと液を天ちゃんがグリードで回収
それを煮詰めなおすわけにはいかないので、NPCさんに売って材料買いなおして
遅れてきた守門ちゃんに肉を急いで狩って(買ってではない)きてもらい
作り直しをしてみた。
もちろん今度は黒色火薬抜きのなんちゃってカレー
でも火にかけなければ、あれはあれで美味しかったのになあと思う、さきちゃんと俺だった。

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